▼ 投 稿
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喫煙者
彼は自らの喫煙について熱心に説いていた。「一人きりの空間、限られた狭い室内がいいですね。できれば長方形の」群れて吸うのは好ましくないらしい。「耳に入るのは空調の音だけで、その空間のバックボーンのように、ずっと鳴り止まない。もしもこの音が... - 【ブログ】八尋 耿
未来人 #2
これでもぼくは、ずっと知らせてきたつもりだ。だか、届かないまま今日まできている。 自分という存在を、タイムトラベラーに見つけて欲しい。ぼくはそう願う少年だった。 そしてその人物に、ぼくが歴史的に重要な出来事に関わっていると... - 未分類
#1 読書感想文
九才。夏休み最後の日。ぼくは読書感想文の宿題に困っていた。手元に手ごろな本が無く、何となく理解し易そうな内容で手に取ったのが、『宇宙のふしぎ』という当時の子ども向けの図鑑だった。 分かっていた。ちゃんと理解していた。読書感想文の題材に... - 未分類
オラルド
まだ増えるだろう。こんなものではないはずだ。直にここは人で溢れ返る。先を急がねば。時間が必要だ。民衆を安全な場所へ誘導する時間。 名はオラルド。彼はタンカーだ。元の名は日高広昭。高校中退。日雇いのバイトで食い繋ぐ、何も持たない二十歳の... - 未分類
就寝時会議 #2 ハンドルフットボール
2022年11月 まずはルールの決定 『手を使ったパスを味方が受ける時は、膝から下で触れなければならない。同様に、足を使ったパスの場合、味方は手首より上で触れてから受けなければならない』 『ドリブルには二種類があり、手で持って進むハン... - 未分類
22時ー24時
帰宅後、 - 【小説】初生児
プロローグ 2 霊盲目
- 【小説】初生児
プロローグ 1 アージ <3>
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八尋 耿 就寝時会議
2022年 8月 7日 日曜日 就寝時の暗転後、瞼を閉じるだけでそこへ向かう。ここ最近、頻繁に開かれる。 まずは灰色のビルが浮かび上がる。ぼんやりと。それから、そのビルのエレベーターに乗り込み、ぼくはフロアの一角に設けられた会議室を目指す。... - 【小説】初生児
プロローグ 1 アージ <2>
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